リスクと、その対策
どんな手術にもリスクはあります。起こりうることを知ったうえで決めていただきたいので、正直にお伝えします。
- 多くの方が経験するのは、夜に光がにじむ「ハロー・グレア」。たいていは慣れていく
- レンズの改良で、白内障などの合併症は大きく減った
- 何か起きても、レンズの入れ替えや取り出しで対応できることが多い
数字でイメージしてみましょう
再手術が必要になる方:約1%(100人に1人)
白内障(いまのレンズ):約0.5%(200人に1人)
目の中の感染症:約6,000人に1人(0.017%)
起こりうること一覧
よくある・軽い まれ とてもまれ・要注意
ひとつずつ、くわしく
光のにじみ・ギラつき(ハロー・グレア)
夜、信号や車のライトがこのように見えることがあります。多くの方が手術のあとに感じますが、日常生活に困るほどになることはまれで、時間がたつと慣れて気にならなくなる方がほとんどです。
目の圧が上がる(眼圧上昇)
手術のときに使うゼリー状の薬が目の中に少し残ると、手術の直後に目の圧が一時的に上がることがあります。目薬や飲み薬ですぐに対応でき、翌日以降も続くことはとてもまれです。目の圧が長く高い状態が続く「緑内障」は、レンズのサイズが合っていれば起こる心配は少ないと考えられています。念のため、定期検査で確認します。
レンズのサイズ・度数が合わない
目の中の広さは一人ひとり違うため、約1%の方でレンズのサイズが合わないことがあります。その場合は、ひとまわり大きい、または小さいレンズに入れ替えます。度数がずれた場合は、レーザーで少し調整するか、レンズを交換します。
白内障
昔のレンズでは、軽いにごりが5〜7%、治療が必要なほどのにごりが1〜2%の方に見られました。真ん中に穴のあいたいまのレンズでは、約0.5%まで減っています。もし見え方が悪くなった場合は、ICLを取り出して白内障の手術を行います。
黒目のいちばん内側にある細胞で、黒目を透明に保つ働きをしています。年齢とともに少しずつ減り、増えることはありません。ICLのあとの減り方は、加齢による自然な減少(年約0.5%)とほぼ同程度で、長期的なダメージは少ないとされますが、念のため定期検査で数を確認しますので、手術後の定期通院は大切です。
手元が見えにくい(40歳以上の方)
40歳を過ぎると、誰でも少しずつ手元が見えにくくなります(老眼)。近視の方は、これまで近視のおかげで手元が見えていたことがあり、ICLで近視が治ると老眼に気づきやすくなります。ICLが老眼を進めるわけではありませんが、手元用のメガネが必要になることがあります。老眼も治せるICLの開発が進められています。
目の中の感染症(眼内炎)
約6,000人に1人(0.017%)と、とてもまれですが、いちばん注意が必要な合併症です。抗生剤の飲み薬や点滴で治療し、重い場合は目の中を洗ったり、レンズを取り出したりします。手術前後の目薬を指示どおりに使うことが、いちばんの予防になります。
ICLは、何かあったときにレンズの入れ替えや取り出しで対応しやすい手術です。再手術が必要になる方は約1%で、再手術のあとも多くの方がよい見え方を取り戻しています。